多くの飲食店が立ち並ぶ京都の歓楽街木屋町にある雑居ビル1階のダイニングバーのデザインを行った。
まず、ファサードの一部を奥へ切り欠くように減築し、外部をつくった。そこは店内から眺める坪庭となり、同時にファサードのデザインを整えている。喧々たる通りから適度な距離感をもった内部空間ができた。
客席側の中央には箱型のヴォリュームを配置し、座敷とテーブル席、カウンター席を区画している。元々飲食店であった厨房の位置はそのままに、厨房からすべての客席が見渡せるようになった。また、インテリアは全体をモノトーンでまとめ、ライティングの照度を落として落ち着いた雰囲気を出している。
カウンターで店主と料理について話したり、恋人と坪庭を眺め、久しぶりの友達と話し込む。各客席でゆったりとした時間を過ごしながら、色とりどりの創作料理を楽しめる空間を目指している。

 

 

ENDO SHOJIRO DESIGN http://endo-design.jp/

建築家:
設計・監理:遠藤正二郎
写真提供:
松村康平